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わたしはよんさいのおとうとのおねえちゃん。あさもよるもまいにちけんかをする。おかしをあけてあげようとしたら、かえしてとおこられる。きがえをてつだうと、じぶんでしたかったと、なかれる。おとうとのためにしてもいつもさいごはけんかになる。
このほんのおにいちゃんは、いつもやさしくて、いもうともおにいちゃんのことがだいすきだ。なんでだろう。なにがわたしとちがうのだろう。ひみつがあるのかなあ。
ごはんのとき、おとうとが、「はしつかいたい」といった。おとうとは、おかあさんに「たべやすいけん、スプーンではよたべて」といわれたけど、たべなかった。わたしは、「はしにかえたらたべられるの」ときいた。おとうとがちいさくうなずいたから、わたしはこっそりはしをもってきた。「いっちゃん、やさしい」といってくれた。こころがぽかぽかした。おとうとがぜんぶたべたことがうれしすぎて「ママ、かんちゃんはしでたべてすごい」といった。おかあさんが、「いっちゃんのおかげ。かんちゃんのきもちわかってくれるやさしいおねえちゃんじゃ」とにっこりした。このとき、わたしは、ほんのおにいちゃんのひみつがわかった。
わたしはいままで、おとうとにわたしがやりたいことをしていた。でも、ほんのおにいちゃんはいもうとがしてほしいことをしてあげていた。わたしもおとうとのしてほしいことをもっとかんがえてしてみようとおもった。
おとうとに「だいすき」や「ありがとう」といわれるとわたしのこころはぽかぽかになる。もうすぐいもうとがうまれて、わたしはふたりのおねえちゃんで、おとうとははじめておにいちゃんになる。このほんをいっしょによんで、おとうとにもわたしみたいにぽかぽかのこころになれるひみつをおしえてあげたい。
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●読んだ本「わたしのおにいちゃん!」(光村教育図書)
くすのきしげのり・作 大島妙子・絵
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