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わたしは、いもうとのこうちゃんにえ本をかいてあげるのがすきです。かみをはんぶんにおってテープでとめて、本のかたちにして、うみのおはなしや赤ちゃんのじかんのつかいかたのおはなしなどをかきました。なにをかこうかかんがえているとわくわくするので、文しょうをかくのが大すきです。でも、学校のじゅぎょうのさく文では、かきたいことがおもいうかんでも一文字もかけませんでした。
きつねはやまねこに、「きつねのえなんて、だっせえ。」といわれたり、あひるに、「もっときちんといろをぬらなくてはだめですよ。」といわれて、大すきなえがかけなくなりました。でも、わたしはだれからもなにもいわれていないのにかけなくなりました。それがどうしてなのか、もう一ど本をよみながらかんがえました。きっと、わたしの心の中にもやまねこやあひるがいて、「もっと上手にかかないとだめですよ。」というので、みんなにどうおもわれるかが心ぱいになって、なにをかいたらいいのかわからなくなったのだとおもいます。
きつねは、うさぎといっしょにたからものをみつけました。心のおもうとおりに、たのしくかく気もちです。わたしもこんどからは、人にどうおもわれるかよりも、心の中のどきどきわくわくする気もちを大切にしたいです。
わたしは、きつねのえをみながらきつねとうさぎがたのしくはなしているばめんがすきです。お母さんは、わたしが小さいころにかいたえをたくさんとっておいてくれています。そのえをかぞくでみているときとにているなあとおもいました。わたしの小さいころのえは、すごく下手です。でも、お父さんとお母さんはぜんぶたからものだといってくれます。それは、かいたときのたのしい気もちがこもっているからだとおもいます。上手か下手かではなく、ありのままのわたしを大切にしてくれているのだと気づいたら、心がぽかぽかしてきました。こんど心の中のやまねこやあひるがでてきても、わたしはもうまけません。
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●読んだ本「それで、いい!」(ポプラ社)
礒みゆき・作 はたこうしろう・絵
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