第30回/高等学校の部/優秀賞
「残された証」
加藤ひろな(三重県立四日市高等学校1年)
「食堂かたつむり」(ポプラ社)
「もう、決して戻らないもの。けれど、こうしていつまでも残るもの。そして、これから根気強く探し歩けば、きっと手にすることができるもの」――誰もが、主人公のように大切な人を失ってしまうときが来るだろう。でも、大きく伸びる木の張りめぐらした根のように、目には見えないけれど生きた証拠のようなものが永遠に残っている気がした。だから寂しくない。これからも私は自分の足で力強く歩き続けよう。そう前向きになれる作品を描いた。