第25回/高等学校の部/優良賞

「夢」

 町野 菜々子(静岡県浜松学芸高等学校2年)

「ピアニシモ」(集英社)


 想いがうずまき絡み合い、心に薄暗く影を落とす。どこにいても、何をしても心は落ち着かない。主人公の透はその中でもがき苦しんでいた。そんな彼の心の闇を表現する為に、私は様々な色を重ねた。画面上部に描いた花は弟切草という。花言葉は「迷心、盲心、信心、敵意」で彼の心に沿ったものだと私は思う。過去の私と透はどこか通じるところがあった。今思えば、その時の私の心は夢に生きていたのかもしれない。