第25回/高等学校の部/優良賞
「ゆめうつつ」
北沢 穂乃佳(滋賀県立彦根翔陽高等学校2年)
『文鳥・夢十夜』より「夢十夜」(新潮社)
私はあまり夢を見ない。見てもすぐ忘れてしまうので、夢というものが何なのかはっきりと分からなかった。しかし、夢十夜を読み、こんなにもきれいで面白い夢があるのか、と驚いた。この本を読むと夢を見たくてしかたがなくなってしまう。私は初めて読んだ時の感動を今でも鮮明に憶えているし、それまで難しそうだと思い敬遠していた純文学を読み始めたきっかけにもなった。そして、この絵を描くきっかけにもなったのだと思う。